退職・リタイア後の健康保険③【前納(一括納付)による節税】

 

退職後に支払う健康保険料で節税ってできるのかな。

という疑問がある方に向けて、前納(一括納付)による節税について紹介します。

目次

前納は節税になる可能性が高い

国民健康保険または任意継続に加入する場合、退職した年に前納(一括納付)すると節税になる可能性が高いです。

ですので、国民健康保険または任意継続の加入手続き時に、前納(一括納付)したい旨を担当者に伝えた方が良いです。

 

国民健康保険に加入する場合

国民健康保険に加入すると、3月分までの納付書が届きます。

ですので、届いた全ての納付書について、納付期限前に全て納付すれば前納(一括納付)による節税となります。

「口座振替での毎月引き落とし」を勧める自治体もありますが、前納(一括納付)による節税を行うために「国民健康保険料を納付書で支払いたい」旨、国民健康保険の加入手続き時に窓口で伝えてください。

 

協会けんぽの任意継続に加入の場合

任意継続の前納(一括納付)については、半年または一年分で行うことになります。

前納(一括納付)の対象期間

・「4月から9月」までの半年分
・「10月から翌年3月」までの半年分
・「4月から翌年3月」までの1年分

年度途中で任意継続被保険者となった場合は、資格取得した月の翌月から9月または3月(当該年度の3月)までの期間分

※健康保険組合の任意継続も上記同様の対象期間と思われますが、各健康保険組合の窓口でご確認ください。

健康保険料は所得控除

健康保険料を支払うことにより、所得税と住民税を減らすことができます。

 

所得税の計算方法

 

健康保険料については、支払った年に所得控除が適用され、所得税・住民税が減額されます。

 

具体例(9月末に退職した場合)

具体例
・9月末に退職
・退職した年の給与収入500万円
・国民健康保険に加入
・退職後の10~3月分の保険料総額20万円

上記具体例の場合、退職した年の年収500万円に対する所得税・住民税については、「国民健康保険料を毎月支払った場合→約37万円」となります。

 

しかし、「半年分まとめて支払った場合は、約35万円」となり、毎月支払った時よりも所得税・住民税が約2万円安くなります。

上記具体例(9月末退職)の場合、「退職した年に支払う国民健康保険料の金額」は、

毎月払い→10万円(10月から12月までの3ヶ月分)
半年払い→20万円(10月から翌年3月までの半年分)

となり、半年払いの方が退職した年に受けられる所得控除の金額(=支払った健康保険料の金額など)が10万円も増えます。

所得控除の金額×税率=節税額

 

ですので、退職後の収入がほとんどない場合は、退職した年にまとめて払った方がお得になります。

なぜなら、年収がほとんどない年(例えば退職した年の翌年)に健康保険料を払うと、ほとんど収入がなくて所得税・住民税をそもそも払う必要がないので、退職した翌年に健康保険料を支払っても節税メリットがないからです。

任意継続の前納には注意が必要

任意継続については、原則2年加入となるので、途中で脱退すためには、あえて保険料を支払わない必要があります。

しかし、任意継続で健康保険料を前納した場合、一定の条件を満たさない限り、前納期間は任意継続適用となります。

ですので、「親や配偶者の社会保険の扶養」に入る予定がある場合、任意継続の健康保険料は、前納ではなく通常通り毎月払った方が無難かもしれません。

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